IP無線機はメリットが多い!他の無線機との機能比較
様々なシーンで活躍するIP無線。そのメリットとは
無線機は少ない操作で多くの人とコミュニケーションをとることができるアイテムとして、幅広い分野で活躍しています。
通信方法の仕組みや通信距離によっていくつもの種類に分かれており、使い道も様々。
代表的な無線機には特定小電力無線機やデジタル簡易無線機、MCA無線機などが挙げられます。
それぞれにメリットとデメリットがあり、適した業種やシーンも違います。
ここでは、比較的新しい無線機であるIP無線機の特徴と、他の無線機にはないIP無線機のメリットについて解説。
IP無線機が持つメリットや他の無線機との違いを理解して、有効活用できるようにしましょう。
社内でIP無線機の導入を検討中の方はぜひ参考にしてみてくださいね。
IP無線機のメリットとは
IP無線機とは、音声をパケットデータに変換し、携帯電話の回線に乗せて通信を行う無線機のことです。
従来の無線機は直接電波をキャッチして通信を行うため、天候や障害物の影響を受けやすいというデメリットがありました。
一方パケット通信の仕組みを採用したIP無線機にはそのような問題がなく、どこにいても安定した速度で通信を行うことが可能です。
IP無線機の主なメリットとして以下の3点が挙げられます。
- 通信距離の制限がない
- 混信による傍受や盗聴の心配がない
- 免許や資格が不要
それぞれメリットについて、他の無線機と比較しながら詳しく見ていきましょう。
通信距離の制限がない
従来の無線機は相手の電波をキャッチすることで通信を行っており、電波が届く範囲内でのみやり取りができるというものでした。
特定小電力無線機や簡易無線機の場合、通信できる距離は数百メートルから数キロメートル程度。
これでは、現場にいるスタッフ同士の会話には利用できても、本社など離れたところにいるスタッフとの通信には利用できません。
ところがIP無線機の場合は、携帯電話の回線を利用して通信を行うため、携帯電話の電波が入るエリアであればどこでも接続できるというメリットがあります。
山岳地帯など、携帯電話が圏外となる一部のエリアをのぞき、ほぼ全国でやり取りができるようになったのは革新的と言えるでしょう。
IP無線機を使えば、その場にいるスタッフ同士の会話はもちろん、離れた場所にいるスタッフとの連携にも活用できます。
距離の制限がないというのは大きなメリットとなり、長距離移動のトラックやバスなど様々な業種でIP無線機の導入が進んでいます。
また業務利用に限られているMCA無線機と違い、IP無線機は野外フェスや展示会などのイベント時にも利用可能。
特定小電力無線機や簡易無線機では不十分だった場所でも、IP無線機なら問題なく利用できるでしょう。
混信による傍受や盗聴の心配がない
従来の無線機は通信中に他の無線機の電波を拾ってしまい、知らない人の会話を傍受したり、逆に自分の会話を聞かれたりすることが少なくありませんでした。
個人の趣味として楽しむ程度なら良いですが、業務利用する無線機において、混信トラブルは悩ましい問題の1つと言えます。
IP無線機はIPアドレスの情報をもとにして通信を行うため、知らない相手に届いてしまうという心配は無用。
メールと同じように、指定した相手にのみ通信が行われます。
もちろん、指定先に間違いがあると他の人に届いてしまうので、チャンネル操作には注意が必要です。
IP無線機の通信は暗号化も行われており、意図的に盗聴を図る第3者がいた場合でも安心。
セキュリティ面もしっかりしているため、重要な情報のやり取りを行う業務の際にもIP無線機は役に立ちます。
更に、IP無線機は音声通信ではなくデータ通信によって会話の送受信を行うことで、携帯電話の通話と比較してアクセスが安定しているというメリットもあります。
携帯電話の場合、お祭りやライブなど多くの人が集まる場所では電話が繋がりにくくなることも多いです。
しかしIP無線機なら、電話回線が混み合っている状態でもスムーズに通話することが可能です。
通信制限のリスクが全くないわけではありませんが、影響を受ける可能性は低いでしょう。
免許や資格が不要
従来の無線機は「電波法」という法律に則って使用することが求められていました。
日本ではスマホやパソコンのインターネット(Wi-Fi)、コードレスのプリンターやキーボード(Bluetooth)、ラジオ、業務用無線など様々な電波が飛び交っています。
違法電波によってこれらの電波に支障をきたすことがないよう、電波を利用する際にはきちんとルールを守らなくてはいけません。
許可を得ずに無線局を設置したり、海外製の無線機など周波数が異なる無線機を使用したりすると懲役刑に課せられる可能性があります。
この場合、販売業者だけでなくユーザーも同様の処罰が課せられますので、無線の取り扱いには十分な知識が必要となります。
そのため、悪徳業者に引っかかることのないよう、自分自身が知識を持っている必要があります。
従来の無線機を利用する際に免許の取得や登録申請が必要になるのは、こういった理由が背景となっています。
一方IP無線機は、携帯電話の回線を利用しているため免許や資格を取得する必要がありません。
スマホの利用に免許がいらないのと同様、IP無線機も契約するだけで誰でも簡単に使えるというメリットがあります。
ハードルの低さもIP無線機の大きなメリットと言えるでしょう。
IP無線機にはデメリットもある
IP無線機は従来の無線機のデメリットを解消した画期的な無線機です。
しかし、IP無線機には1つもデメリットがないかというと、そうではありません。
メリットだけでなく、きちんとデメリットも踏まえたうえで導入を検討してみてくださいね。
IP無線機のデメリットとしては以下の2点が挙げられます。
- 無線機の購入・レンタルにコストがかかる
- 電波が入らないエリアもある
それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
無線機の購入・レンタルにコストがかかる
従来の無線機との違いとして、IP無線機の利用には通信料金がかかるという点があります。
機器代だけで済んでいた特定小電力無線機や簡易無線機と比較すると、コスト面で大きなデメリットを持っています。
とは言え、多くのメーカーでは定額プランが用意されているので、使い過ぎなどで費用が高額になるという心配はないでしょう。
機器代と通信料金を含め、短期レンタルで1台当たり日額4,000円程度、長期レンタルで1台当たり月額3,000円程度が価格の目安です。
また契約台数によって割引や初期費用の免除が受けられるメーカーもあります。
使用期間と予算を照らし合わせながら、よりお得に利用できるメーカーを探してみてくださいね。
電波が入らないエリアもある
IP無線機は携帯電話の電波が入るエリアであれば、距離や立地に関係なく安定して通信を行うことができます。
一方で、携帯電話が圏外となる場所では、IP無線機も利用することができません。
街中はもちろん、地方でもほとんどのエリアをカバーしている携帯電話回線ですが、山岳地帯など一部のエリアでは対応していないこともあります。
IP無線機を導入する際は、利用する環境が圏外になるかどうかを確認しておきましょう。
料金の安い特定小電力無線機などと使い分けるのもおすすめです。
おすすめアプリ「スカイトランシーバー」
現在はIP無線機を購入・レンタルしなくても同様の機能を使うことができるIP無線機アプリも登場しています。
NECネッツエスアイが提供する「スカイトランシーバー」もIP無線機アプリの1つです。
スカイトランシーバーは高音質と性能を誇り、累計利用者数は10,000人を突破しました。
災害時や緊急時にも役立てることができ、大手企業や官公庁など多くの業種で導入が進んでいます。
スカイトランシーバーには以下の機能が搭載されています。
- 音声発信機能(1対1・1対多数)
- 音声の録音・再生機能
- チャンネル作成機能
- テキストチャット機能
- GPSによる発信者位置情報管理機能
スカイトランシーバーはiPhoneやAndroidスマホにインストールするだけで利用が可能です。
スマホがIP無線機の役割を果たすため、機器代などの初期費用もかかりません。
料金は1ユーザーにつき月額1,100円(税込み)となっており、解約した場合でも違約金は発生しません。
コスト面のデメリットを解消した使い勝手の良いアプリとなっています。
IP無線機の導入をお考えの方は、ぜひIP無線機アプリについても検討してみてくださいね。
まとめ
- IP無線機は通信距離の制限がなく、どこにいても安定した通信が可能
- 通信制限を受けるリスクも少ないため、災害時などにも活用できる
- コスト面のデメリットをなくしたIP無線機アプリの利用もおすすめ
NECネッツエスアイのスカイトランシーバーは、14日間の無料利用ができます。
IP無線機アプリとスマホのメリットを詰め込んだ便利なアプリですので、ぜひ一度お試しください。
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