IP無線は災害時にもおすすめ!一般の無線機や携帯電話との違い

災害時に活躍する通信方法、IP無線についての解説記事

IP無線は災害時にもおすすめ!一般の無線機や携帯電話との違い

地震や火災といった災害時の連絡手段は決まっていますか?
携帯電話は1対1での連絡になるため、多くのスタッフを抱える会社の場合、全員の安否確認を行うまでに長い時間がかかってしまいます。

そこでおすすめなのがIP無線機です。
IP無線機は複数人へ一斉に音声発信ができる他、発信者の位置情報を管理することもできます。

ここでは、IP無線機の主な機能と災害時に利用することのメリットを解説。
他の無線機との違いもまとめているので、災害時対策として導入をお考えの方は参考にしてみてくださいね。

IP無線機は災害時にも役立つ?

IP無線機は災害時にも役立つ?
IP無線機とは、携帯電話の回線を使って無線通信を行う機器のことです。
音声をパケットデータに変換して通信網に乗せるという仕組みになっており、暗号化された安全な通信を行うことが可能です。

使い勝手の良さなどから多くの企業や団体で導入されているIP無線機は、災害時のBCP対策の一環としてもおすすめ。
まずはBCP対策の必要性と、災害時に役立つIP無線機の機能について詳しく見ていきましょう。

BCP対策とは

BCPとは「Business Continuity Planning」の頭文字をとったもので、「事業継続計画」という意味です。
地震・火災などの災害時や、テロなどの緊急時に、損害を最小限に抑えて早期復旧を目指すための方法や手段を決める計画のことを指します。

企業の場合は多くの従業員や重要な資産を抱えているため、災害時にはより迅速な対応が求められます。
災害時の連絡手段や対応をきちんと計画しておくことで、従業員の安全と会社の資産を守り、その後の評価を維持することが可能です。

IP無線機は災害時の従業員の安否確認や、現在位置の把握をする際に役立ちます。
災害時の通信手段が携帯電話しかないという場合は、IP無線機の導入がおすすめです。

IP無線の主な機能

IP無線機には以下のような機能が備わっています。

  • 音声機能
  • 複数チャンネル設定
  • 位置情報の送受信

IP無線機は1対1の個別通話はもちろん、複数人への音声発信にも対応しています。
災害時の安否確認や指示連絡を全従業員へ一括で行えるというのがIP無線機の大きな特徴です。

またチャンネル(グループ)作成の機能を活用すれば、特定のメンバーにのみ連絡を行うことも可能。
IP無線機なら必要な連絡を必要なメンバーに送れるため、災害時でも効率良く指示を出すことができるでしょう。

更に、GPS機能を搭載したIP無線機であれば発信者の位置情報の管理も行えます。
各従業員がどこにいるのかを把握したうえで的確な指示が出せるので、災害時の連携をスムーズに行う手段としてIP無線機は非常に有効です。

災害時にIP無線を利用するメリット

災害時にIP無線を利用するメリット
IP無線機は機能面だけでなく、その仕組みにも特徴があります。
災害時にIP無線機を活用することで得られるメリットは以下の通りです。

  • 広範囲で利用できる
  • 混信が起きない
  • 操作が簡単

IP無線機は携帯電話の回線を利用しているため、携帯電話の電波が入るエリアであればどこでも使うことができます。
インカムやトランシーバーは通信距離が短く、建物などの障害物によっても通信が遮断されることが多いため、災害時対策としてはあまりおすすめできません。

またIP無線機は音声をパケットデータに変換して通信を行うため、災害時でも通信規制がかかりにくいというメリットがあります。
音声データの場合はアクセスが集中すると規制が入り、ビジー状態(電話が繋がりにくい状態)になってしまいます。

災害時は多くの方が通話を利用するため、回線が混み合って連絡が取れなくなる可能性も十分にあるでしょう。
ストレスなく連絡のやり取りが行えるよう、災害時対策としてIP無線機を備えておくことをおすすめします。

更にIP無線機は特別な免許や資格を持っている必要がありません。
災害時に備えて専門知識を勉強したり、複雑な操作を覚えたりといった手間をかけず、誰でも簡単に使えるのもIP無線機の魅力と言えます。

IP無線にはデメリットもある

IP無線機はメリットが多く災害時対策の一環として非常におすすめですが、デメリットが全くないわけではありません。
IP無線機はパケット通信が発生するので、毎月の通信料金がかかります。
また無線機をレンタルする場合は月々のレンタル料金なども必要となるので、コスト面については社内で話し合う必要があるでしょう。

とは言え、アンテナの設置などは不要ですし、IP無線機の導入台数によっては初期費用がかからないプランを設けているメーカーも多いです。
複数のメーカーを比較検討し、より安く利用できるプランを探してみてください。

IP無線アプリの活用がおすすめ

最近はIP無線機の機能にスマホならではの機能を加えたIP無線機アプリも数多く登場しています。
NECネッツエスアイが提供する「スカイトランシーバー」も、災害時対策としておすすめのIP無線機アプリの1つで、品質の高さと機能性が評価を得ています。

スカイトランシーバーには、前述したIP無線機の機能・メリットに加え、テキストチャットや音声の自動録音・再生機能なども実装。
初期費用や機器使用料もなく、1ユーザーにつき月額1,000円(税別)のみで利用できます。

14日間の無料体験もできるので、IP無線機の購入やレンタルと合わせて、アプリの利用も検討してみてくださいね。

無料版 有料版
料金 無料(登録から14日間) 1ユーザーにつき月額1,000円(税別)
登録可能ユーザー数 3ユーザー 30ユーザー
チャンネル数 1チャンネル 5チャンネル

他の無線機や携帯電話との違い

他の無線機や携帯電話との違い
ここまでIP無線機の特徴やメリットについてお伝えしましたが、その他の無線機にはどのようなものがあるのでしょうか。
最後に、IP無線機以外の無線機の種類と特徴を見てみましょう。

様々な無線機の種類と特徴

一般的に使用されている無線機はIP無線機の他、以下の4種類があります。

  • 特定小電力無線機
  • デジタル簡易無線機
  • 業務用無線機
  • MCA無線機

上記4種類の特徴や、災害時に使えるかどうかについて順番に解説していきます。

特定小電力無線機

特定小電力無線機とはその名の通り、出力の小さな無線機のことです。
インカムやトランシーバーなどが特定小電力無線機にあたり、その通信距離は100m~300m程度。

ワンフロアの飲食店や学校の運動会など規模の小さな場所で利用されています。
IP無線機と同じく免許や資格を取得する必要がなく手軽というメリットがある反面、通信距離の狭さや混信のしやすさなどのデメリットもあります。
災害時に利用する無線機としてはあまりおすすめできません。

デジタル簡易無線機

デジタル簡易無線機は出力が5W以下の無線機のことで、通信距離は1km~5km程度。
特定小電力無線機よりも出力があるため、大規模なイベントや展示会など屋内外でのやり取りが必要な場所で利用する場合におすすめ。

免許や資格を持っていなくても利用できますが、総務省への登録申請のみ必要となります。
混信する可能性もあるので、利用の際は先にレンタルをして使用感をチェックしてから導入可否を判断しましょう。
災害時にも活用できますが、混信のリスクを持っているため、重要な情報の伝達は避けた方が良いかもしれません。

業務用無線機

業務用無線機はタクシーやドクターカーなどで主に利用されている本格的な無線機のことです。
アンテナの高さによっては広範囲の通信も可能となっており、10km~20km程度の範囲で安定した通信ができます。

特定小電力無線機と比較して通信距離が広く安定しているというメリットがありますが、業務用無線の利用には免許が必要になるので注意しましょう。
免許取得の手間が気にならないようであれば、業務用無線機も災害時に活用できる無線機としておすすめです。

MCA無線機

MCA無線機とは、中継局を介して通信を行う無線機のことです。
空きのあるチャンネルを割り当ててくれるので回線が混み合うといったトラブルが少ないのが特徴。

通信距離はエリアによって異なるものの、30km以上の範囲で安定した通信が行えることが多いです。
ただし通信時間の制限があるため、会話が長くなる場合は複数回に分けて接続が必要になります。
災害時に最低限の連絡を行うには良いですが、長時間のやり取りには向きません。

IP無線機 特定小電力無線機 デジタル簡易無線機 業務用無線機 MCA無線機
通信距離 ほぼ全域 100m~300m 1km~5km 10km~20km 30km~
免許 不要 不要 要免許 要免許 要免許
混信 無し 有り 有り 無し 無し

まとめ

  • 災害時には従業員の安否確認や指示連絡をスムーズに行う必要がある
  • IP無線機は広域で利用でき、混信の心配も少ないので災害時対策としておすすめ
  • 導入コストが気になる場合はIP無線機アプリを利用すると費用を抑えられる

無線機には様々な種類があり、それぞれのメリットとデメリットを理解して使い分けることが大切です。
IP無線機やIP無線機アプリは災害時に役立つ機能が豊富に備わっているので、BCP対策のアイテムとして非常におすすめです。

災害時などいざという時にスムーズなやり取りができるよう、携帯以外の通信手段を備えておきましょう。