台風がきた場合に備えて企業・学校がとるべき対応と連絡手段

台風がきた場合に備えて企業・学校がとるべき対応と連絡手段

台風がきた場合に備えて企業・学校がとるべき対応と連絡手段

日本は地理的な要因から世界的にも台風の多い国となっており、毎年大きな被害が出ています。
とは言え台風は地震のように突然発生するものではないので、ある程度事前に状況を予測することが可能です。
各種企業や学校は、災害時の対応によってその後の評価も変わってくるため、きちんと対策をとっておくことが求められます。

ここでは、台風が接近した場合に必要な対応と、スタッフ間や家族間で取り決めておくべき連絡手段について解説。
BCP対策(企業が災害時の連絡方法などを計画すること)の一環として、この機会に必要な対応と連絡を再確認しておきましょう。

台風接近のときは連絡が必要?各所がとるべき対応とは

台風の場合、実際に日本へ上陸して被害をもたらすまでに数日~1週間程度の猶予があります。
現在では台風の進路や規模などの情報が早い段階から正確に出されるため、各所は予報に合わせて対策をとることが可能です。

まずは、交通機関や一般企業、学校などが台風に備えてとるべき対応について詳しく見ていきましょう。

電車や飛行機などの交通機関

台風が上陸した場合、強風による倒木や建物の倒壊といった被害と、雨による水害の両方が発生します。
風の影響を大きく受ける飛行機や船などは当然欠航しますし、浸水のある地域では電車やバスなども走らせることができません。

そのため、各交通機関では台風に伴う欠航や運休などの連絡を事前に行う必要があります。
以前は当日になってから運休の判断を行うことも珍しくありませんでしたが、最近は計画運休を行う交通機関も増えています。

台風が過ぎたあとも被害によっては運休が続いたり、本数を減らして運行したりする場合もあるでしょう。
交通機関では、利用者が混乱しないよう、随時最新の運行状況を連絡することが必要です。

消防や警察などライフラインに関わる企業

消防や警察、医療機関に役所など地域の防災を担う人々は、台風だからといって休業することは難しいでしょう。
むしろ台風のような災害時こそ力が必要になる仕事と言えます。

避難が間に合わなかった人や負傷した人を救出し、安全な場所の確保と移動が必要になります。
迅速に対応するためには、各避難場所への連絡や医療機関との情報共有などが大切です。

災害時でもスムーズに連絡が行えるよう、あらかじめ連絡手段や経路を確認しておきましょう。

ライフライン関係以外の企業

台風接近時に社員を出勤させてはいけないという法律はなく、企業ごとで独自にルールを決める必要があります。
そのため、各社によって通常営業・変則営業・休業など出社判断の対応が異なります。

基本的には交通機関の運行状況(遅延や運休など)や被害予想を踏まえて判断することになります。
いずれの場合でも、社員が混乱してしまわないように事前連絡を入れることが大切。

また社員側も、遅刻や早退を行う場合は上司へ連絡を入れておくと安心です。
台風など災害時の対応や連絡方法については就業規則に定めることが推奨されます。
就業規則に台風時の対応を明記することで、社員も出社判断をしやすくなりスムーズな連絡につながるでしょう。

学校や幼稚園

学校や幼稚園・保育園では、あらかじめ台風接近時の対応について保護者へお知らせ文を出すとスムーズです。
暴風警報が出た場合の対応や解除後の登校・登園時間などを明記しておきましょう。

また学校は台風時に避難場所として指定されていることも多いです。
ときには市職員とともに避難者の対応を行う場面も想定されるので、役所や医療機関との連絡手段についても確認しておくことが大切です。

全ての先生が同じように対応できるよう、日頃から避難訓練や連絡対応の周知を行うなど意識していきましょう。

台風など災害時の情報伝達や安否確認に使える連絡手段

台風が発生した場合の対応として、どの企業や団体においても関係者への連絡業務が必要であることが分かりました。
続いては、社内や各機関の間で連絡を行う際におすすめのツールをご紹介。

台風などの災害時に限らず、普段のコミュニケーションツールにも使えるので、対策が不十分な場合はこの機会に導入してみましょう。

携帯電話の通話・メール

最もポピュラーな方法として、携帯電話の通話・メール機能が挙げられます。
携帯電話・PHS・スマートフォンを含むモバイル端末の保有率は90%を超えており、誰もが使える連絡手段と言えます。(平成30年度時点・総務省調べ)

事前に休業・休校の連絡を行う場合など急を要さないものであれば、メールで一括通達を行うのが効率的。
一方、台風など災害時の安否確認など至急対応が必要なものについては、携帯電話の機能では不十分と言えます。

1人1人の電話番号やメールアドレスを調べたり、相手が応答するまでの待機時間が発生したりと手間取る可能性があるからです
また災害時は回線へのアクセスが集中しやすく、電話がつながらないといったトラブルも考えられるでしょう。

スマホの防災アプリ

スマートフォンにはコミュニケーションアプリや防災アプリなど様々なアプリをインストールすることができます。
日頃から防災に関する意識を持ち、家族やスタッフ間で情報共有するツールとして有効です。
また災害伝言版や避難所を設定するアプリを活用すれば、安否確認を行うことも可能です。

無線機

携帯電話やスマートフォンだけでなく、無線機の活用も災害時の対策としておすすめ。
無線機はいちいち相手の連絡先を指定しなくても、ボタンを押すだけで相手に発信することができます。

同報機能(1対多数への発信機能)も備わっており、全体への迅速な連絡を行う際に役立ちます。
また最近はスマートフォンを無線機代わりとして利用できる無線アプリも登場。

スマートフォンの機能性と、無線機の使いやすさが1つになった便利な連絡ツールです。
無線機の購入・レンタルにかかるコストも抑えられるので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

  • 台風時には迅速な対応と関係者への連絡が必要
  • 交通機関や被害状況を踏まえて慎重に判断・行動することが求められる
  • 災害時の連絡手段として無線アプリの活用がおすすめ

台風の場合、職場への出勤・欠勤の判断や交通機関の運休判断などが難しいことも多いです。
災害時の対応をできる限り具体的に取り決め、臨機応変に連絡を行えるよう備えておきましょう。

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